2025.06.13
トビリシ最終日の朝です。
今日も元気に謎の像と写真を撮ってからスタート。
紀元前7世紀のタマダ像。
国立美術館にこれのオリジナルがあったらしい。
後から知る。
宿から徒歩圏内に首都の中心に湧き出す天然硫黄温泉。
うっすら硫黄臭。
煉瓦のドームの下は全て浴場となっている。
温泉発見にまつわる鷹と雉のモニュメント。
“トビリシ”はジョージア語で“温かい所”という意味。
ヴァフタング・ゴルサガリ王が鷹狩りでこの地を訪れた際、雉を捕まえた鷹が雉と一緒にアバノツバニの泉に落ちた。
そこは温泉で二羽とも死んでしまった。
王はこれに感銘を受け、この地に首都を移そうと決めたらしい。
ちなみに温泉は“アバノ”と言う。
Chreli Abano
2018年に全面改装した人気の温泉。
ウズベキスタンのサマルカンドのモスクのような佇まい。
歴史も長く、最も古い温泉の一つらしい。
諸事情により予約をしていなかったので、今回は温泉には入らなかった。
Bridge Of Love
ハート型の南京錠が橋が落ちるんじゃないかって言うくらい付いている。
皆、どこで買うのよ?と思ったら、橋を渡り切った所に
「南京錠いる?」
っておっちゃんが声を掛けてきた。
いや、いらん。
もう一つの橋にも南京錠がびっしり。
Second Bridge of Love
こっちの方が古そうだ。
こっちがいっぱいになったから、手前の橋に新たに南京錠を付け始めたのね、きっと。
Meidan Bazar
地下にあるバザール。
外は暑いが、中はひんやり。
クールダウンも兼ねて、お土産を物色。
ワインの種類が豊富。
少しお土産を買い、カルフールへ。
暑くて長い時間外に居られない。
コーヒーブレイクしながらクールダウン。
Giorgi Leonidze Park
緑が豊かな公園。
車が入って来ないし、木が多いので日陰もある。
ちょうど満開のお花。
公園を抜けた先にお目当ての場所。
国立美術館
25ラリ (¥,400)
ニコ・ピロスマニの作品を観に来た。
ピロスマニは、ピカソに「私の絵はグルジアには必要ない。なぜならピロスマニがいるからだ」と絶賛された画家。
19世紀末から20世紀初頭にかけて活躍したジョージアの画家。
カヘティ地方の貧しい農家に生まれる。
早くに親を亡くし、孤児となり、裕福な家に引き取られトビリシに移る。
鉄道員、商店経営などを経て、画家としての道を選ぶ。
その生涯において、画家としては看板画を描いて収入を得ることを生業とすることが多かった。
「放浪の画家」あるいは「孤高の画家」と称される。
最期を迎えたのは階段下の狭い部屋。
正確な命日や埋葬場所は不明。
「キリン」1905年
「女優マルガリータ」 1909年
小さな店を経営していたときこのフランス人女優に出会い、ピロスマニがマルガリータに恋をし、彼女が滞在するホテルの前をバラで埋め尽くしたという伝説がある。
この話は、アンドレイ・ヴォズネセンスキーの詩「百万本のバラ」や加藤登紀子の歌「百万本のバラ」のモチーフとなったらしい。
まさかの加藤登紀子とピロスマニが繋がってたよ。
ちなみに、女優マルガリータは、ピロスマニには会った事はあるが、花を贈られた記憶はないらしい。
どうしてこうなった?
誰かが綺麗な話にまとめたのかな?
「ロバに乗った少年」
「清掃員」
観たかった絵があったりなかったり。
「鹿」がなかったのがちょっと残念。
どこかに貸出中なのかなぁ。
観た事ある絵のタッチだなぁと思ったら、奈良 美智さんの描いた”女優マルガリータ”が飾られていた。
ここに現物がなかった“タマル女王”もあった。
ピロスマニを堪能したので、ローカルバスに乗って次の目的地を目指す。
中は広々。
ローカルバスもVISAタッチ。
入ってすぐの所にある、機械にタッチするだけで乗れる。
Churi
ランチ兼ディナーを食べに来た。
まずはビールとタラゴンのレモネード。
どぎつい緑色。
タラゴンとは、アニスに似た甘さと爽やかな香りが特徴のキク科のハーブ。
ロシアや西アジアが原産地。
そういや、去年のウズベキスタンでもタラゴンの飲み物飲んだわ。
チヒルトマ
溶き卵とレモンを加えたチキンスープ。
大きなチキンが入ってた。
プハリ
みじん切りにしたほうれん草を胡桃のピューレとミックスしたもの。
ソコ・ケツゼ
マッシュルームにチーズを乗せて素焼きの皿で焼いたもの。
シュクメルリ
この店のチキンはカリカリに焼かれていて美味しかった。
確実に食べ過ぎた。
お腹いっぱい。
でも、夜食べないのできっと大丈夫なはず。
食後にすぐ近くにあった市場に寄ってみる事に。
Dezerter Bazaar
完全ローカル。
チーズは基本常温。
新鮮なパクチーやディルが山積み。
香草好きには天国。
屋外だけど、ちょっと日陰。
アプリコットや桃が旬。
淡水魚コーナー。
ナマズや大きめの鮒っぽいのがいた。
魚の大きさに比べ、水槽が小さめ。
ちょっと窮屈そうで、ストレス過多ね。
カラフルなスパイス。
さすがニンニクをふんだんに使う料理が多いだけあって、ニンニクも剥いた状態でも売られている。
これだけ剥くの大変そう。。。
唐辛子もぶら下がった状態で売られている。
ローカルな市場は散策するだけでかなり楽しい。
欲しい物はないけど。
この辺りは古着街でもあるので、古着屋さんにも寄ってみる。
倉庫のような建物の中に何軒も古着屋が入ってた。
好きな人はテンションが上がる空間。
何なら青空市状態で売られている所もある。
中南米なら泥棒市の雰囲気だよ、これ。
靴片方とかで売られている感じの。
ここはどんな感じか見る勇気はなかったけど。
一通りやる事も済んだので、宿の方へ戻る。
時間があったので、宿の周りを散策していると、素敵なカフェを発見。
MUSE
中途半端な時間に行ったので、先客は1組しかいなかった。
ビールとレモネードを飲みながら休憩。
何だか雲行きが怪しくなってきた。
遠くで雷の音が聞こえる。
これから移動なのに、まずいぞ。
あまりゆっくりしない方が良さそう。
一気に飲み干し、宿へ戻る。
宿へ戻ると雷の音がさらに大きくなった。
思ったより雲の流れが早い。
ずっと天気が良かったけど、一雨降りそうな感じ。
宿のレセプションのお姉さんも雨雲レーダーを見ながら、
「今から20分後に雨が降るって。」
1時間くらい時間はあったけど、雨の中、荷物を持って移動するのは嫌なので、急いで宿を出ることに。
外に出ると雷の音がさらに近く感じる。
小走りで駅に向かう。
すると、ポツッ、ポツッ、、、、
ヤバイ!!!!
予定より早く降って来た。
一気に土砂降りに。
完全にゲリラ豪雨。
近くのバス停に逃げ込む。
バス停もギュウギュウの満員電車状態。
このまま雨宿りしても濡れる。
駅まではもう少し距離がある。
バスで行くルートを考え始めたが、バス停は道路の向こう側。
少し雨が弱くなったタイミングでダッシュで反対側のバス停へ。
急な雨でバスも遅れているらしい。
このまま雨が降り続いて、渋滞にハマったら夜行列車に間に合わなくなるかもしれないので、当初の予定通り、駅へ向かうことに。
雨の中、荷物を引きずりながら小走りで駅へ。
駅も雨宿りする人で溢れかえっていた。
何とか地下鉄に乗って、トビリシ駅へ。
地上に出ると雨はかなり小降りになり、何なら青空まで見え始めた。
もう少し待っていた方が良かったパターン。
全身ずぶ濡れ。
サブバックのリュックは元々、防犯対策でレインカバーを被せているので問題なし。
ボディバッグも防水なので問題なし。
メインバッグはレインカバー間に合わず、ビショビショに。
私もパンツの裾を膝まで捲り上げたけど、意味がないくらい頭から足の先までびしょ濡れに。
ちなみに旦那ちゃんはバックパックは元からレインカバーしているので問題なし。
何故だか、本人はあまり濡れていなかった。
なぜ? どんな技使ったの?
とりあえず、駅の中へ入ります。
雷雨のせいでだいぶ早く駅に着いちゃった。
電光掲示板を見たけど、雨の影響はなさそう。
時間通りらしい。
ベンチで濡れた体を拭いたりしながら、しばし待ち。
19:45
ジョージアの夜行電車は全くアナウンスがない。
周りの人が動き始めたので、ホームに行く事に。
エレベーターがないので、旦那ちゃんが私の荷物を階段下まで運んでくれます。
優しいね。(中に大事なワインも入っているのでね)
ホームにはすでに乗る予定の電車が停まっていた。
アルメニア行き
20:20発 371
レトロな感じのお顔。
うちらが乗る車両は1号車。
入り口付近で乗客たちが待っていたので、一緒にドアが開くのを待つ。
予約はネットで出来るが、念の為、予約表をプリントアウトした方が良いという情報もあったので、予約表を持って乗車待ち。
駅員のお兄ちゃんが予約表を見せてと言うので差し出した。
何かを伝えたいらしいが、英語が話せないらしい。
単語とジェスチャーで何やら言ってくる。
多分、
「追加料金払えば、アップグレードしてあげるよ。」
って事だと思う。
でも、うちらは最後にラリからアルメニア・ドラムに小銭まで綺麗さっぱり両替しちゃったので、手持ちのラリが全くない。
そのことを伝えても伝わらないらしく、お金のジェスチャーをしてくる。
予約取れてるから、普通に乗るわ。
アップグレードなんてしなくて良いし。
とりあえず、ノーサンキューと何度か伝えたら、諦めたらしい。
そのまま乗れた。
何だか疲れたぞ。
予約した時は何等車か分からなかったけど、どうやら2等車だったらしい。
自分の席へ向かう。
こちらが今夜の寝床になる席。
左側の上の段が旦那ちゃん。
下の段が私。
上の段は最初は上がっているので、後で下す。
向かい側はこじんまりした作り。
こちらも後で上からベッドを下す。
荷物は枕のある上の棚か椅子の下のスペースに。
枕元に電源があるのありがたい。
シーツ2枚、枕カバー、フェイスタオルが配られた。
この時もまた先ほどの駅員のお兄ちゃんがアップグレードの話を持ちかけて来た。
満員になる事も多い夜行列車だけど、今日はガラガラだから、きっとアップグレードした差額はポケットマネーにでもなるんだろうなぁ。
空いてるし、向かいも誰も来なそうなので、荷物も置けるし、アップグレードしなくても問題なし。
快適。
そんなやり取りをしているうちに発車の合図もなく、いつの間にか出発していた。
電気がいつ消えるか分からないので、明るいうちにさっさとベッドメイキング。
今夜の寝床が出来た。
入らないかったけど、この車両にはシャワールームもある。
反対側の小さい席のオーストリア人のお兄ちゃんはシャワーを浴びて来たと言ってた。
めんどくさいので今日はシャワーはキャンセル。
体や顔を拭くシートは持って来ているので、シートで拭いて終わり。
歯磨きをして、寝る準備が出来た。
横になってゴロゴロしているうちに寝た。