2017.03.24
4:30 起床
夜中に何度か旦那はんはトイレに行っていた様子。
昼間に食べた肉料理にやられたらしく、宿で食べたアイスでとどめを刺したらしい。。。
お腹の調子はすこぶる悪いとの事。
それでもツアーに申し込んだので、無理矢理行くと。
本当に大丈夫?
昨日、ソニに
「5:00に迎えに行く。」
と言われていたので、10分前には宿のロビーへ。
5:05
ソニとドライバーのタクサが現れた。
夜明け前なので、まだ辺りは真っ暗。
ソニから
「水は買わなくて良いのか?
アイスボックスは小さいから、買うなら小さいサイズが良いよ。」
と。
ん???
あなた昨日
「冷たい水を用意する。」
と言ってたよね?
突っ込むとヘラヘラ笑ってるだけ。
なんかおかしい。。。
一応、大きなペットボトルを1本ずつ隠し持ってはいるけど、もし、彼が水を持って来ていなかったら、丸一日水なしになるので、仕方ないから、水を買う。
「じゃ、これはアイスボックスに入れておくね。」
とソニが旦那はんの買った水を持って行ってしまった。
「パンは買わなくて良いのか?」
とさらに言われたので、
「あんた何言ってんの?
昨日、朝食用にパンとコーヒーを用意するって言ってたよね。」
と突っ込むと、ヘラヘラ笑いながら
「そう、朝ご飯は込み込みだよ。
あとでパンを買うね。」
と。
水を買う流れでうちらにパンを買わせる気だったのか?
意味が分からん。
まだ彼を信用したわけではないので、朝から軽くイラッとした。
あまり怒らない旦那はんも少し彼に対してイラッとしたらしい。
モヤモヤが残るまま出発。
出発してすぐにガソリンスタンドに寄る。
ガソリン代を払っていたのは、ドライバーのタクサ。
Ar20,000 (¥690) 払ってお釣を貰っていた。
昨日ソニにデポジットを渡しているから、そこから出しているのだろうとこの時はあまり深く考えなかった。
まだ暗い街を抜け、ハイスピードで車は走り続ける。
辺りが少し明るくなって来た頃、遠くにバオバブが見えて来た。
テンションが上がる。
バオバブとヤシの木のコラボ。
見たかった景色が近づいて来て、ワクワクが止まらない。
Twins Baobab
5:50
メインのAvenue of the Baobabs(バオバブ並木道)に到着。
日本語の表記もある。
それだけ日本人もたくさん来ていたのだろう。
うちらの他に韓国人のカメラ同好会的なおじさまとおばさまが先に来て、立派な三脚を立て、写真を撮りまくってた。
小説”星の王子様”で登場するバオバブ。
地球上に存在する最も大きな樹木。
アップダウンツリー(上下逆さまの木) としてユニークな形でも知られている。
バオバブには言い伝えがあり、地球上で最初の木であったバオバブだが、その次にスレンダーで上品なヤシの木が登場し、もっと背が高くなりたいと願い高さが増し、その次に真っ赤な花を持つ美しい火炎樹が登場した。バオバブは花を咲かすことが妬ましかった。その次に果実を実らすイチジクが登場し、バオバブも果実を実らせたいと嫉妬し、果実を実らせた。
そんなワガママなバオバブを見て、神様が怒り、根っこを抜いて逆さまに地面に突き刺したというもの。
他にも、蒸し暑さで苦しむ悪魔がバオバブの木陰で休んでいたが、1年のうち約3分の2以上もの期間、その大木に葉が茂らないことに怒り、木の根っこを抜き逆さまに植えた。
約2ヶ月間雨が降っていないらしく、乾燥はしているが、まだ一応雨季ではあるので、葉っぱが付いている。
バオバブ街道は地元の人にとっては普通の道なので、ヤギも通る。
このヤギ、すごく嫌がってなかなかちゃんと歩かなかった。
※うちらがサンセットで戻って来た時に、ここから100m手前の集落でこのヤギは皮を剥がされ、丸裸の状態で転がっていた。
「今夜の夕食になる。」
と言ってた。
セブ牛の牛車も通る。
サンライズを堪能し、近くの村で朝ご飯。
入ったのは左側の手前の小屋。
店に入るのに車を降りると、ソニが
「ここで今日の分のお金を払ってくれ。」
「(まだ信用してないので) お金はあるけど、ツアーが終わったら、払うよ。」
「お金がないと朝ご飯も食べられないし、キリンディの入場料も払えない。
私はお金持って来てないから、今払う必要がある。」
朝のイラつきもあり、再びイラッとした私は
「はぁ〜っ!?
お金持って来てないとか、何言ってんの?
お金持って来てないとか、何言ってんの?
あんたに昨日、Ar100,000払ってんじゃん。
それがあれば賄えるはずだけど?」
「あのお金はガソリン代でなくなった。」
「いやいや、ガソリン代ってAr20,000でしょ?」
「とにかくお金はないから、今払ってくれ。」
やっぱりコイツ、信用できん。
お互い引き下がらず。
このまま残りのバオバブが見れなくなるのも嫌だし、ここで時間を使うのも嫌だし、イライラしながらもだんだんめんどくさくなって来た私は
「分かった、今払うけど、これ以上お金はないし、払わないから!!!!」
と言い捨て、残りのAr200,000を渡した。
ソニは笑顔で
「ありがとう。」
と何事もなかったかのような態度にさらにイラッ。
お金を手にソニはドライバーのタクサに近づき、コソコソとお金を渡した。
私からは死角となる場所だが、旦那はんの後ろだったので、旦那はんに
「今、いくら渡してた?」
と聞くと
「多分、Ar70,000かAr80,000」
ガソリン代もタクサが払っていたから、ソニの取り分は少なく見積もってもAr220,000。
車もタクサの車だから、あんた取りすぎじゃね?
とさらにイラつく結果に。
イライラしたままの朝ご飯。
旦那はんは絶不調なので、朝食はパス。
うちらが食事をしている間、集落にあるバオバブを見に行ったり、小さなマーケットを見に行ったりしていたらしい。
お店のママが熱々のコーヒーを淹れてくれる。
ミルク入りとお願いしたら、砂糖と練乳を投入〜
ミルクって練乳のことなのね!?
でも、これが不思議と美味しかった。
「ドーナツも一緒にどう?」
と勧められたので、食べてみることに。
今日の朝ご飯。
カレー味のパスタにフライドエッグのせ。
先ほどママがコーヒー淹れてる写真でママの目の前にてんこ盛りにさられてたパスタ。
量は少なめでお願いしたので、食べ切れた。
寄って来るハエと格闘しながら食べ切った。
味は美味しかった。
ご飯を食べているところに、鶏を売りに来た青年。
「今日のランチで鶏食べる?
フレッシュだよ。」
と聞かれ、生きてる鶏を前にだいぶシュールな質問だね〜と思いつつも、ママの朝ご飯が美味しかったから、ランチも期待できそうだったので、
「じゃあ、食べる。」
と返事をした。
生簀から魚を選んでオーダーする感覚、鶏バージョンね。
買った鶏を誇らしげに見せるソニ。
ランチが確定したところで、店の近くにある
Young Loving Baobab を見に行く。
二本のバオバブが絡み合ってるから、そう呼ばれるらしい。
まだ若い木だから、新婚さんてとこらしい。
さて、皆さん朝食も済んだところで、キリンディ森林保護区へ向かいましょう。
ガッタガタの赤土の道を進む。
揺れるが朝早かったので御構い無しに寝る。
8:15
ゲートをくぐり、車から降りる。
ここにも Loving Baobab があると言うので見に行く。
先ほどのバオバブよりかは太い。
バオバブの花も一つだけ咲いていた。
バオバブの実もなっていた。
「さて、これから動物を探しに行くよ。」
ん???
ここってキリンディ森林保護区?
ゲートは?
それらしいとこなかったよね?
ここってバンガローとレストランって書いてあるけど!?
もう少し進めば、キリンディ森林保護区なのか?
モヤモヤが残るが、ソニは先に森の中に入って行った。
どんどん森の奥に進んで行くが、特に何も見付からず。
あるのはでっかいカタツムリの殻くらい。
道路を挟み、反対側の森の中へ。
結局、2時間歩いて見つけたのは、大きな蛇と小さなトカゲ1匹だけ。
暑さでヘロヘロになりながら、一旦駐車場へ向かう。
そこでソニは誰かを呼んでいる。
暫くすると男性がひょっこり現れた。
ソニが
「彼はプロフェッショナルだから。」
っと言って、勝手に選手交代し、休み始めた。
すでに暑い中、森の中を2時間散歩と言う名の徘徊し、うちらだって疲れてんのに、
自分だけ休むって何?
自分だけ休むって何?
「楽しんで来てね〜」
と言って、彼は一服し始めた。
プロフェッショナルは森の中へ。
付いて行くしかない。
森を彷徨い、約30分後、
プロフェッショナルが何かを発見。
二本の木の間にいるよ。
と、ジェスチャーで教えてくれた。
目を凝らして見てみると
木の間にこちらを見ているものあり。
きゃわゆい〜
少し遠いし、掌サイズなので、なかなか上手いこと写真が撮れず。
ズームMAXでこれ。
さらに歩くこと数十分。
プロフェッショナルが再び何かを見つけたらしい。
また木の間にいるとジェスチャーで教えてくれた。
昼寝中のお猿さんを木の枝でつついて起こした。
ビックリしたのか外に出て来た。
意外と尻尾が長め。
完全にお尻を向けられた。
その後も探し続けるプロフェッショナル。
プロフェッショナルの力もここまで。
森林の中を3時間も歩き回って、うちらはヘロヘロ。
ちなみに旦那はんは体調が絶不調。
「じゃ、これからバオバブでも見に行こうか。」
ん???
この白いもふもふのベローシファカは?
これ見てないんですけど。
キリンディってこやつが見れるとこじゃないの?
昨日のツアーの説明で見れるって言ってたよね?
誰かのBlogで読んだけど、キリンディ森林保護区で彼は偽ガイドとして名が通っていて、キリンディは出禁と。。。
バオバブ見に行こうかって言ってるし、これ、本当の話なのか?
モヤモヤは続行。。。
何もない道を進み、さらに奥へ。
進むこと数十分。
小さな集落に到着。
ここには大きなバオバブの木が2つある。
King's Baobab
Holy Baobab
これは神聖なバオバブらしく、ここに入るには靴を脱がなくてはならない。
トレッキングシューズだし、脱ぐのめんどくさいなぁ、と思ったけど、せっかく来たんだし、靴を脱いで中へ入ることに。
今まで見たバオバブの中で最大級。
皆、ここでお祈りをするらしい。
旦那はんもお祈り。
私も無事旅が続けられるようにと。
外に出て、靴を履くと村の子供が近づいて来た。
何かと思ったら
「ビスケット、ちょーだい。」
何もしてないのに、ビスケットをくれって。。。
どうやら集落に1つある売店に置いてあるビスケットを買ってくれと言っているらしい。
せめてもっと可愛げがあれば良いと思うが、物乞いと変わらない。
虫の居所が悪い私はさすがにお断り。
さっさと車に乗り込む。
「じゃ、ランチでも行こうか。」
とソニが言う。
モヤモヤが続いているので、ランチって響きがちょっと怖い。
元々、ランチはツアーに含まれていない。
ランチを奢らされたって話も聞いた。
金額は大したことないけど、日本人が奢るのが当たり前と言う感覚はちょっと違う気がする。
あーでもない、こーでもないと1人考えながら、数十分後、朝と同じママの店に到着。
旦那はんは相変わらず、絶不調なので食べないとのこと。
私は先手を打って、ソニに
「1人いくらくらい?
手持ちのお金があまりないから、金額を知りたいんだけど。」
と言ってみた。
実際余計なお金を払う気は無いから、お金は最低限しか持ってこなかった。
「2人がAr5000ずつで、私とドライバーもAr5000だと思うよ。」
ん???
うちらはともかく、何であんたとドライバーも一緒にしてるの?
再びイラッ。
「Ar5000ね。
ちなみに旦那はんはお昼も食べないって。」
「彼は朝も食べなかったけど、強いねー。凄いねー。」
とソニは呑気なことを言ってるので、
「うちの旦那は昨夜からお腹の調子が悪いの。
食べたらきっと吐くから、お昼も水だけにしておくって。」
と伝えると
「少しだけでも食べれば良いのに。」
と。
「だから、食べたら吐くって言ってんの。」
人の話聞いてる?
とりあえず、ママにも調子が悪いから、ランチも私だけで良いと伝えたら、朝の鶏が姿を変えて目の前に。
チキンのトマト煮込み
ママのご飯は安定に美味しいけど、ここでも米の量。。。
例によって、おかずとの比率がおかしい。
おかずは完食。
ご飯は3分の1しか食べられなかった。
旦那はんはこの時、最高潮に体調が悪かったので、お店にあったバナナを買って車で休んでた。
ドライバーのタクサも車に戻ってた。
ソニにも車に戻られたら、私が全額払うことになる。
それはさすがに嫌。
ママにお会計をお願いする。
Ar5000 (¥170)
金額的には3人分払っても大したことはない額だが、
気分的に嫌なもんは嫌っ!!!!
日本人が払うのが当たり前と思われるのも嫌!!!!
支払いが無事終わり、時間もあるので、朝飲んで美味しかったコーヒーを貰うことにした。
ここでもすかさずお支払い。
Ar300 (¥10)
コーヒーを飲みながら、ソニと話してみることにした。
ソニに何で英語が話せるのか聞いたら、
最初はムルンダバのホテルを5つほど転々としていたけど、1ヶ月の給料がAr60,000 (¥2060) にしかならない。
子供の教育費や家賃など払うといっぱいいっぱいで、もっと多く稼ぐために語学を学ぼうとタナで半年ほど英語の勉強をしたから話せるとのこと。
ガイドは8年前からやっている。
子供は4人いて、17,14,12歳と上の3人が男の子。一番最後が1歳2ヶ月になる女の子。
親に女の子もいた方が良いと言われ、先ほどのHoly Baobab にお願いしたら出来たんだよと。
そんなことを言っていた。
「食事をした店の裏には湧き水が出てるので、お茶が終わったら、見に行こう。」
と言われたけど、言っておきながらソニはめんどくさくなったのか、お店の男の子に
「一緒にいってやれ。」
と指示してた。
結局、お店の子が案内してくれた。
湧き水の周りには人がいっぱい集まっていた。
湧き水は勢いよく出ている。
お店のお兄ちゃんも軽く水浴び。
おばちゃんが水を飲むジェスチャーをして、飲み水と教えてくれた。
さすがに飲む勇気はなかったけど。
洗濯をする子供達。
アヒルも水浴びに来てた。
ここの水を汲むために17km先の街から30人くらいでトラックの荷台に乗って来たらしい。
トラックの荷台はギュウギュウ。
車に戻ると子供達にはが車の横で倒立してた。
写真を撮って見せると、喜んで何度もやってみせてくれた。
そうこうしてるうちに午後の学校が始まる直前ってこともあり、子供達が集まって来た。
マダガスカルの学校ではフランス語での教育。
英語の授業もあるらしく、英語やフランス語で旦那はんに話す練習をしていた。
子供達は午後の授業があるので、お別れし、集落にあるミニマーケットへ。
木の上に鳥の巣。
下向きに作られている。
雛落ちそうだけど。
こちらはタバコを売る女性。
「写真を撮っても良い?」
と聞いたら、ハニカミながら布を巻き直した。
女子は幾つになっても女子。
どちらもタバコらしい。
縄のようなものは紙に巻いて吸うらしい。
縄のようなものを粉状にしたものは、歯の痛みの時に詰めて寝ると痛みが取れるらしい。
結構、強いのね。
ここにドクターがいないから、応急処置的なものに使えるらしい。
特にやることもないので、残りのバオバブを見ながら、バオバブ並木道に戻ることに。
絵に描いたような入道雲。
Old Loving Baobab
朝見たバオバブが新婚なので、これは晩婚?
コブラツイストです。
このバオバブの周りには土産物のバオバブの店が並んでいる。
マダガスカルに来たら欲しいと思っていたので、買うことに。
このお兄ちゃんの手作り。
今日は作ってないとのことで、作ってるところは見れなかった。
大小様々なバオバブの置物。
この2つをお買い上げ。
小さい方がAr8000 (¥280)
大きい方がAr10,000 (¥340)
手作りなので、一つ一つ形が違うから、どれにしようか迷っていたら、お兄ちゃんが勝手にディスカウントしてくれて、最終的に2つでAr15,000 (¥520) になった。
街で同じものを買うと、5倍、10倍とするらしい。
本当かどうかは知らん。
ソニが呼ぶので行ってみると、そこではバオバブの実が売っていた。
表面はベロアみたいな肌触り。
振るとカラカラと音が鳴る。
これは中の実が甘くて、カルシウムが豊富と説明しながら、
突然、店の柱にバオバブの実を叩きつけ、実を割った。
その瞬間、うちらを含め、周りのみんなが一斉に
えっ???
って顔をした。
断りもなく、売り物割ったよ、この人。
しかも、食べろと勧めてくる。
いやいや、この空気で食べるとか無理だろ〜
そんな空気はおかまいなしに勧めてくる。
仕方ないので、旦那はんと2人で味見。
少し甘みはあるけど、少し酸味もある感じ。
良くあるボケた味。
次の瞬間、
「じゃ、この店の子にAr1000 (¥30) 払っておいてね。」
はぁ???
何言ってんの?コイツ。
朝からのモヤモヤが爆発。
「うちらが食べたいとか欲しいとかいつ言った?
うちらはこの味好きじゃないから、いらない!!!!
だから、お金も払わないから!!!!」
断固支払い拒否!!!!
そのやりとりを黙って見つめる旦那はんと周りの現地の人たち。
今日はツアー代以上に払わないと朝言ったでしょ!?
金額じゃないんだよ!!!!
No!!!!と言う日本人だっているんだ、バカにすんな、ボケッ!!!!
ハイ、ブチ切れたもん勝ちです。
ソニは
「分かった。
じゃあ、さっきバオバブの置物を買った店のお兄ちゃんに払っておいて貰うから良いよ。
問題ない。」
ハイッ???
おっしゃってる意味が全く理解できないんですけど。
そんなうちらを含めたギャラリーを気にもとめず、ソニは土産物屋のお兄ちゃんに
「これ割ったから、あとで払っておいて。」
と言い残して車へ。
土産物屋のお兄ちゃんもぽかんとした顔をしていた。
ソニの手にはバオバブ。
そのまま車に乗り込んだ。
何考えてんだ、コイツ。
と、思ったら、車から降りて、
「この子供達が2人とダンスをしたがってるよ。」
って。
いや、誰も一言も発していないだろ。。。
むしろ、最初に車降りた時に
「マネー」
としか言われてないぞ、私は。
どうせ一緒に踊って、また子供達にチップ払えとか言うんだろ!?
もう、バオバブの実の一件でイライラピークになった私は車から降りず、無視を決め込むことに。
見るに見兼ねて、タクサが車のエンジンをかける。
空気が読めないソニは先ほどのバオバブの実を食べながら
「マダガスカルの人は皆、バオバブの実が好き。
カルシウムがいっぱい入ってるよ。
食べる?」
と勧めてくる。
もぅ、何言ってんの?
「さっきも言ったよね?いらないって。」
火に油を注がないでくれ。
空気が読めないソニと空気が読めるから黙っている旦那はんとタクサ、イライラが治らない私を乗せ、車はバオバブ街道に向かって走る。
途中、残りのバオバブを見る。
Young Twins Baobab
近くにあったバオバブに旦那はんがソニに登ってみなと言われ、体調が悪いのに登らされる。
もっと上と言われていたけど、降りた。
Elephant Baobab
バオバブの上の方が象に見えるかららしい。
象に見えないこともない…かな?
やっとバオバブ並木道に戻って来た。
ここではバオバブも育てている。
これは去年植えたもの。
一年でこれくらいに育つ。
ソニは
「1ヶ月か2ヶ月くらい。」
と言ってたけど、プレートにしっかり1年前の日付が書いてあった。
もぅ、君の言うことは信用してないから、大丈夫。
近くにいた子供達が
「写真を撮って。」
と言うから、撮ったら、お金を要求された。
そぅ、君たちもお金なのね。
ビスケットを持ってることを思い出したので、車に戻り、ビスケットを出すと、お金よりそっちの方が喜んだ。
子供達が奪い合いで、手から一瞬でなくなった。
やっぱりその辺は子供なのね。
サンセットまでは時間があるので、木陰で休憩。
ポケ〜っとしてるところやにソニがやって来た。
「今、奥さんから電話があって、今夜、うちでご飯を食べないか?」
と。
「旦那はんの調子も良くないし、朝早かったし、明日の朝も3時半には起きるから、うちらはホテルに帰って休みたい。」
と言ったが、なぜだか引かないソニ。
再三、うちらは宿に戻って休みたいと言っていたけど。。。
結局、ソニは 「分かった。」 とは言わなかった。
そのまま、建物の中に入り、友達とビールを飲み始めた。
旦那はんもビールを買い、うちらはバオバブ並木道へ。
サンセットのポイント探しへ。
ビール片手にバオバブ並木道。
体調が悪くてもビールは飲むらしい。
まだ少し陽は高いけど、観光客も集まって来た。
太陽が少しオレンジに。
陽が沈む直前にスイス人のおっちゃんが話しかけて来て、あっちも綺麗だよと教えてくれたので、急いで見に行くことに。
夕日がバオバブにあたり、バオバブが赤く色づいている。
日が暮れて、セブさんたちも帰宅。
私が来たいと言って来た場所だったが、旦那はんの方がハマった様子。
最後の最後までバオバブを見ていた。
暗くなって来たので、うちらもムルンダバの街に戻ることに。
車に戻るとソニの様子がおかしい。
なんども同じ件を繰り返す。
完全に酔っ払い!!!!
コイツ、うちらがサンセット見ている間にビール飲みまくったなっ!!!!
仮にもまだ仕事中。
それなのに完全に酔っ払うって、どういうこと?
ぷつん。
もう、どうでも良い。
コイツとは口も聞きたく無い。
帰りにまだ少し綺麗なポイントがあり、数回止まっては写真を撮った。
子供じみているけど、この後、寝たふりをして完全に無視を決め込んだ。
酔っ払いなので、無駄に大きな声で話しかけてくるが、寝たふり。
無視。
ドライバーのタクサに絡んだりして、適当にあしらわれたり、めげずに私に話しかけて来たり。
「タカネ(名前間違ってるし) は寝ちゃったねー。疲れたのかな?」
って旦那はんにまで何度も同じことを繰り返し言ったり。
そこにいた誰もがウザイと思っていたはず。
旦那はんとタクサには申し訳ないけど、
真っ先に逃げました、私。
ムルンダバの街に入って少ししてから、叩き起こされる。
何かと思ったら、
「ここの食堂美味しいよ。」
と。
良い加減にしてくれ、酔っ払い。
「明日の朝も早いから、疲れてるし、旦那はんの体調も良く無いから、うちらは宿に帰って休みたいんだけど。」
何度言えば分かってもらえるのかね?
「ホテルはすぐそこだよ。
ここ美味しくて安いから食べたら?」
と。
「だーかーらー、宿に行ってくれ。」
見るに見兼ねて、タクサが車を出してくれる。
5分もしないくらいで、宿に到着。
プツンと行った私はサクサク宿のロビーへ。
ソニは外から
「チップをよこせ!!!!
夕飯招待したのに、何で来ないんだ!!!!」
いやいや、今日一日の君の行動を考えてごらんよ。。。
夕食も早々にお断りしたよ。
君がいつまで経っても「分かった。」と言わなかっただけじゃないの?
宿の外からギャーギャー騒ぐソニと旦那はんのやり取りを周りにいた人たちが何事?とばかりに見ていた。
あまりにずっと騒いでいるので、しまいにはタクサに置いていかれた。
宿のフロントのママに
「ソニとトラブル?」
と聞かれたので、
「ちょっとね。」
と答えて部屋に。
ソニとトラブルになる人は多く、宿のオーナーから要注意人物と言われているところも少なく無いらしい。
あ〜、疲れた。。。
体よりも精神的な疲れだな。。。
強い口調で面と向かって人に何か言ったのは久しぶり。
後味が悪い。
こんな思いをするくらいなら、もう少しちゃんと下調べして、自力ででも行けば良かった。
フランス語圏で英語を話せる人は貴重というので、つい楽しようとしてしまったのが全ての敗因。
ソニよりタクサの方が英語は綺麗だったし、説明も上手だった。
バオバブは良かったけど、もうムルンダバに来ることはないと思う。
もし、これからムルンダバに来る人がいたら、絶対に彼にガイドをお願いしないで欲しいと思う。
もう少しちゃんと探せば、英語を話せる人もいるし、方法もあると思う。
久しぶりにブチ切れて、疲れて気絶するように寝ました。