2017.04.26
夜中もひっきりなしに鳴り続ける携帯の着信音、デブ一家がうちの部屋に集合し、夜中でも大声で談笑する声、カサマの駅で私以外のメンバー総入れ替えの物音の煩さ。
寝台だがほぼ眠れず、アフリカン独特の臭いと騒音など、寝不足で頭痛がする中、朝を迎える。
6:00
どこの駅か分からないけど、停車。
駅員が斜め下のベッドの親子を起こしに来たが、親子は起きず。
降りる予定だったのか、そうでないのか分からないから放置。
窓の外の厚い雲の下からうっすら見えるサンライズを眺める。
7:00前
部屋の人がシャワーに行ったり、トイレに行ったり、出たり入ったりを繰り返すようになったので、諦めて起きることに。
隣の部屋の旦那はんが起きてるか様子を見に行くとまだ寝ていたので、1人BARの隣のスペースへ。
特にやることもないので、窓の外を見ながらポケ〜ッとする。
しばらくすると旦那はんがやって来た。
7:45
食堂車に向かうと、まだ職員が朝食を食べていた。
8:00過ぎ
やっと仕事をする気になったのか、朝食のオーダーを取りに来たけど、決まったメニューしかないらしく、そのメニューとTEAをオーダー。
紅茶も並々注がれたが、ミルクティー一択らしい。
朝ご飯を食べていると、どこかの駅に停まったらしく、窓の外で子供達がお金やら食べ物をちょうだいとせがんで来る。
無視するのもなんなので、逆に何かちょうだいとジェスチャーで表すと笑ってた。
その後もキャッサバ、サトウキビ、何故だか椅子を売ろうとする子供達。
全部いらんとお断り。
そうこうしているうちに電車は駅を出た。
その後も何度も駅に停まる。
その度に3等車の人は降りている様子。
旦那はんは昨日の夕食の油に当たったらしく、何度かトイレへ。
何度も何もないところや小さな駅などでも停車を繰り返す。
時々、意味不明に逆走すること数回。
朝にボーダーに着くと予想していたのに、大きく外れ、
14:00
やっとザンビア側のボーダーに到着。
みんな一斉に外に出る。
同じ部屋のお姉さんに
「また電車に戻るなら、荷物にロックかけてれば大丈夫。」
と言われたので、そのまま急いでボーダーに向かう。
ボーダーでは大行列。
並ぶ前にそこにいたARMYに聞いてみたら、
「どこに行くんだ?」
と聞かれたので、
「国境を越えて、タンザニアに行く。」
と言ったら、
「電車の中に係りの人が行くから急いで戻れ。」
と言われ、無駄にダッシュで電車とボーダーを2往復する羽目に。
電車の中に戻ると両替商とSIMカードを売るおっちゃん達がひっきりなしに声をかけて来る。
そんなことよりまずはパスポート。
自分の荷物を時々確認したりしながらしばらく待っていると、係りの人がやって来た。
パスポートを渡し、目の前で出国のスタンプを押され、ザンビア側の手続きは終了。
その後もしばらく停車。
レートがあまり良くないので、US$10だけ両替した。
旦那はんは残っていたザンビアクワチャも全てタンザニア・シリングへ両替。
14:45
ようやく出発。
また少し走ると今度はタンザニア側のボーダーで停車。
14カ国目
タンザニア連邦共和国
部屋で待っていると係りの人がやって来た。
パスポートとVISA代のUS$50を渡す。
「後で返しに来る。」
と言われ、隣の部屋に篭ってしまった。
パスポートがないので、ソワソワしながら待つ。
その間に電車の職員は掃除を始めた。
うちの部屋と隣の部屋が1番汚かった。。。
食べかすやら得体の知れない液体、ペットボトルなどが散乱していた。
綺麗に使うという習慣は皆無らしい。
下に押し込まれた私のコロコロは謎の液体の被害は辛うじて回避していたけど。。。
地獄絵図
約1時間後くらいにやっとパスポートが返却された。
とりあえず、一安心。
その後もしばらくうんともすんとも言わない電車。
遅れ過ぎて、イライラを通り越して、半ば楽しくすらなって来た。
タンザニアに入ってから、今まで車内で見かけなかったゴキブリなどの小さな虫を見かけるようになる。
タンザニアはいるとは聞いてたけど、本当に出始めた。
18:30
ようやく電車は出発。
ザンビアとの時差が1時間あるけど、それにしても3時間近く待った。
停車していた理由は全く分からない。
やっと電車が動き始めたので、特にやることもなく、色々嫌になって思考が停止した旦那はんはビールを買いにBARへ。
皆やることがないから、昼間っから飲むしかないので、軒並みビールが売り切れ。
私は眠くなりそうなので、ビールは飲まず。
ビールが飲み終わっても一向に着く気配はないので、旦那はんの部屋に戻る。
9割以上の人がザンビアのボーダーで降りてしまったので、車両に殆ど人がいない。
私の部屋も旦那はんの部屋も他の人が誰もいない。
ベッドを確保するのに荷物を置いて、盗られないようにワイヤーロックをして放置して、旦那はんの部屋に籠る。
どこにも行けないし、24時間も軽く経過したし、軟禁状態。
暇すぎる。。。
旦那はんは途中から寝始めた。
いつ着くか分からないから、ひたすらソリティアしながら、時間を潰す。
色々飽きた。。。
苦行だ、マジで。
何の罰ゲーム?
何人もの人に電車を勧められたし、Blogなどでも良いと書いてあったが、部屋のメンツやベッドなど完全にハズレくじを引いた私には正直電車の良さは全く分からなかった。
辛くてもバスの方が早く着くし良かったのではないかとさえ思う。
もし今後乗る人がいたら、オススメはしないかな、と言うのが正直なところ。
23:00
約30時間の移動。
一番着いちゃいけない時間に到着。
降りる人はほぼいなく、薄暗い駅舎で2人途方にくれる。
一応、外に出てはみたけど、暗過ぎてTAXIらしき車がいるのかどうか分からない。
駅舎の中で椅子に座り、売り子達が片付けるのを見ていた。
駅の入り口付近に寝始めた人もいた。
明らか雰囲気は悪い。
1人のおっちゃんがうちらに近づいて来た。
売り子達の仲間なのかと思ったけど、スワヒリ語ではなく、流暢な英語を話す。
「元気? どこの国の人?」
うちらが日本人と分かると日本人の友達がいると言って来た。
完全警戒モードのうちら。
どこまで話を信用していいのかわからず、疑心暗鬼なまま話を続ける。
おっちゃんは自分のIDカードを見せて来た。
おっちゃんの名前は Anase 。
うちらが乗ってた電車に家族が乗るので、送りに来たけど、何時間も待って夜中になってしまったとのこと。
ナミビアで5年働いていたとか、今まで行った国のことなど色々話してくれた。
うちらが何でこんな所にいるのか?
これからどこに行くつもりなのか?
今日はどうするつもりなのか?
色々聞かれたので、
電車が夜中に着いたので、どうしたらいいか分からない。
電車が夜中に着いたので、どうしたらいいか分からない。
TAXIは危険だから乗りたくないけど、街までは遠そうだから、どうしようか考え中。
明日の朝の便でアルーシャに行くつもり。
と一通りこれからの予定を伝えた。
AnaseさんもTAXIはリスキーと。
「家族を見送って、自分は街に戻るところだから、乗って行くか?」
と。
と。
バスターミナルに行くなら、バスターミナルに寄って、チケット探しも手伝うと。
チケットを買った後、バスターミナルの近くの安宿に泊まればいいと。
もちろんお金はいらない、フリーだ。
と。
と。
どこまで信用したら良いか分からないけど、この状況でうちらがここから脱出するすべはない。
このおっちゃんについて行って何かあれば、その時はその時だ。
と腹をくくることに。
駅を出て車に向かうと、フツーに素敵な4×4が停まっていた。
車に荷物を載せ、うちらも乗り込んだ。